いつも、この「極言暴論」でイチャモンをつけているSIerのビジネスだが、彼らにも世界一と自慢できるものがある。それは開発を請け負ったソフトウエアの品質だ。「えっ、嘘でしょ!」と言う読者もいると思うが、これはどうやら事実のようだ。確かに、インドのITベンダーなどが作るものに比べて、バグなどが少ない高品質なソフトウエアを生み出している。 読者は「あれ、木村さん、SIerを褒めるなんて変節したの?」といぶかっているだろうが、ご安心いただきたい。私はSIerのプロジェクト管理や品質管理が素晴らしいと言うつもりもないし、SIerをはじめとする日本のITベンダーの技術者のスキルがとりわけ高いと主張するつもりもない。そんなことを言えば、それは悪い冗談である。むしろ、逆だと思っている。 今ではそんな騒ぎも少なくなったが、少し前までインドなどでのオフショア開発は失敗の連続だった。現地のITベンダーへ発注した
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