カテゴリー:感染症とCOVID-19(2023年) はじめに COVID-19パンデミックでは、日本は流行波が襲来する度に健康被害と犠牲を大きくしてきたのは周知の事実です(図1)。特にオミクロン波が訪れて以降、感染者数が爆増し、第8波で死者数は最多となりました。これに対して、COVID-19は致死率が下がっているという錯視効果(→コロナ被害の認知的錯覚による誤解)で被害の実態を矮小化する意見や、「死んでいるのは高齢者」「寿命に近い人が後押しされて死んだだけ」という、言わば命の差別的論調も枚挙にいとまがありません。 これらはいずれも、COVID-19がこれまでもたらした、これから及ぼす可能性のある社会への悪影響とその対策を考える上では何の意味もない、むしろ害になる意見です。いまは、急性パンデミックのみならず、COVID-19のより本質であるこれからの社会の集団的障害を考えることが急務なのです
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