過去3回に渡って、F-35ライトニングIIのさまざまな機能・能力について解説してきた。その中でも言及しているが、F-35ではソフトウェア制御の比重が高まっている。実はF-35に限らず、最近のウェポン・システムは多かれ少なかれ、似たような傾向があるが。 ということで今回は、そのF-35のソフトウェア開発に関する話を。 ウェポン・システムのソフトウェア 「コンピュータ、ソフトなければただの箱」なんてことをいうが、それはウェポン・システムの場合でも同様である。しかも、実際に開発に携わった経験がある方ならお分かりの通り、コードを書くだけでなく、それをテストするために必要な手間と時間の負担が大きい。 ソフトウェアのテストで何が大変なのかといえば、通り一遍の、設計仕様通りの使い方をする場面だけではなく、そこから外れた場面についてもテストする必要がある点だ。そして、そういうところでトンでもないバグが出る