「完売御礼」――。なんとも響きのいい言葉だが、セブンイレブン最年少取締役、ampmジャパン社長、ファミリーマート商品本部長を歴任し、大ヒット商品を作り続けてきた本多利範氏によると、それは大きな間違いだという。最新作『売れる化』を著した氏の問題意識とは――。 「完売」は成功ではなく、失敗である 今回は「完売」という言葉のもつ意味について考えたいと思います。 私は、「完売」という言葉にまったくいいイメージをもっていません。 フードの発注数と販売数が、ほぼ一致している店があります。これは一見すると、常に発注した分だけ販売しているため、「売り切る力」を持った店のように思えます。 しかし真実は「売り切った」店ではありません。「本当はもっと売れたのに、発注が足りなかったために売り逃した」店です。 仮に「10個売れるだろう」と予測する弁当があるとしましょう。 発注すべき個数はいくつでしょうか?答えは10
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