新型コロナウイルス感染症の治療薬候補「抗体カクテル療法」について、厚生労働省は来週にも特例承認する方針を決めた。19日の専門部会で審議し、了承され次第、速やかに承認する。ウイルスに作用する二つの中和抗体「カシリビマブ」と「イムデビマブ」を組み合わせた点滴薬で、承認された場合、国内で使用が認められる新型コロナ治療薬としては4例目。軽症や中等症を対象とする薬としては初めてとなる。 薬は米製薬企業リジェネロン社が開発した。点滴で同時に投与するため、医療機関での使用が中心となる。製造・販売する中外製薬が6月末、簡略な手続きで使用を認める特例承認を求めて申請していた。海外の臨床試験(治験)では、新型コロナ患者の入院や死亡のリスクを7割減らす効果などが確認されたという。