東京都内の待ち合わせ場所に現れた渡辺元受刑者は、無地の白Tシャツにジーンズというシンプルないでたち。目を引いたのは左腕にはめられた金縁の腕時計ぐらいだった。 渡辺元受刑者によると、Sとなったきっかけは、コカイン密輸事件で懲役6年の刑を受けて大阪刑務所に服役していた2008年ごろ、ある刑事事件で警察に協力したことだったという。 情報提供を求められた際、たまたま旧知の刑事だったこともあり、知っている情報を供述した。それにより、捜査当局からは協力的な人物だと見られるようになったと、渡辺元受刑者は説明する。 13年秋に出所すると、近畿厚生局麻薬取締部の関係者から連絡があったという。翌14年7月10日、大阪市中央区の合同庁舎内にある麻薬取締部を訪問。テーブルのある別室に通されたが、そこで出迎えたのがベテランのX麻薬取締官だった。渡辺元受刑者は言う。 「そのときに『誰かいねえか』って聞かれたんで、『じ
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