「流行の発信地」として、長年日本のカルチャーシーンを牽引してきた渋谷。近年はその活力が薄れたという声も囁かれますが、この土地で芽吹いた文化の因子は、きっとどこかに残り続けているはず。本企画では、渋谷にゆかりのある人々の話を通じて、時代とともに変容してきた街の軌跡を辿っていきます。 第一回目のゲストは、1992年結成の渋谷発ファンクバンド・WACK WACK RHYTHM BANDのフロントマン・山下洋さん。渋谷に住み、働き、遊び、「渋谷系」と呼ばれてきた山下さんに、音楽の街・渋谷の昔と今を聞きました。 BEAMSに行くだけでお祭りだった 取材場所は盟友・DJ CHINTAMさんが営む道玄坂のレコード店「BLOW UP」 ——19歳で長野から上京。 山下 住まいは千葉だったけどね。大学があったから。でもすぐに嫌になって、3年生のときだったかな、池袋に引っ越して。そのころから楽しくなってきた