第158回芥川賞と直木賞の選考会が16日夜、東京で開かれ、芥川賞に石井遊佳さんの「百年泥」と、若竹千佐子さんの「おらおらでひとりいぐも」が選ばれました。また、直木賞に門井慶喜さんの「銀河鉄道の父」が選ばれました。 受賞作の「百年泥」は、去年文芸誌の新人賞に選ばれたデビュー作で、石井さんと同じようにチェンナイで日本語講師として働く女性が主人公です。主人公が100年に一度とも言われる大洪水に遭遇し、泥の中から掘り出された品々にまつわる出来事を回想していく様子などが非現実的な情景を織り交ぜながら描かれています。 芥川賞の受賞が決まった石井遊佳さんは大阪 枚方市生まれの54歳。大学時代から小説を書き始め、さまざまな職業を経験しながら小説の新人賞などへの応募を続けてきました。今はインド南部のチェンナイで日本語講師を務め、今回、初めての候補で芥川賞を受賞しました。 受賞作の「百年泥」は、去年文芸誌の新