メスだけで繁殖でき、世界各地に分布を広げる外来種の観賞用ザリガニ「ミステリークレイフィッシュ」が国内の水辺で見つかっている。 爆発的な繁殖力があり、農漁業や生態系に被害が出るおそれがあるため、環境省は「特定外来生物」に指定する方針だ。 同省などによると、ミステリークレイフィッシュは、日本各地にいるアメリカザリガニと外見が似ているが、異なるのは繁殖方法だ。 メスだけで卵を産む「単為生殖」を行う。繁殖力が強く、「ザリガニペスト」と呼ばれる菌などを媒介し、エビやカニの養殖に深刻な被害をもたらすおそれもある。 世界では既に猛威をふるっている。1990年代にドイツで見つかり、その後、欧州各国で確認された。アフリカの島国マダガスカルでは、池や水田などで大量に増えて、漁業などに被害が出ているという。