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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/kananaka (3)

  • 沈黙の木箱 ―― 二歳のバースデーによせて。 - kananaka日和

    ヒカルちゃん*1にバースデーカード送ったよ、と彼女は笑う。エヘヘと照れたようにほころぶ口元が、目に浮かぶ文字列。今度子供たちも交えてスカイプしよう、うちの子は日語あまり話せないけど。―――だったらヒカルも同じ、と私もすかさず打ち返す。 そうして、ひとしきり互いの近況や育児ネタに興じた後、まるで世間話のようにさりげなく、彼女は「今だから言える話」を切り出した。「あたし、子どもの頃いつも寂しかったんだよねー」と。 想定外だったのは、結婚しても子どもが出来ても、寂しさから卒業できなかったこと。あたしには父がいない。もちろん、一つ屋根の下で暮した生物学的父はいる。育児にも割と協力的な人だったし、子どもに経済的な不自由はさせない人だった。だけどやっぱり、あたしに父はない。 いじめられて「学校に行きたくない」と言ったとき、彼は学校を休ませてはくれたけど、理由を聞こうともしなかった。助けてくれなかった

    沈黙の木箱 ―― 二歳のバースデーによせて。 - kananaka日和
    pollyanna
    pollyanna 2013/03/11
  • 食べていい? 食べちゃだめ? - kananaka日和

    一年で最も寒の厳しい季節のお愉しみに、ジビエがある。しかし、ここでうっかり友人知己に昨日の晩ご飯メニューなんぞを公開すると、「かわいそう」との非難を頂くことがある。曰く、シカやイノシシを殺すの、可哀相、と。 そういえば、東京在住の折に勤めた仏料理店でも、顧客にジビエを供する際は事前の料理説明が欠かせなかった。「こちら、野生動物の肉を使用したお料理になります」と伝えると、強い関心を示すタイプと明確な拒否反応を返すタイプに見事に分かれるためだ。同じテーブルについたカップルまたはグループの一人がジビエを注文する際も、さりげなく他のメンバーの反応を窺う。怪訝な顔をされることも多かった*1が、「野生鳥獣のお料理に抵抗のあるお客様もいらっしゃるものですから」と続けると、大抵は理解して頂けた。 昨今の日において野生動物をす習慣は、筆者のように彼らと居住区を共にする地元民と、一部の通を除けば、馴染み

    食べていい? 食べちゃだめ? - kananaka日和
    pollyanna
    pollyanna 2011/02/09
    うちの子は絵本版の日本昔ばなしを愛読しているため、食卓にのぼる肉類は猟師さんがてっぽうで打ったと最近まで思い込んでおり、人間が飼って育てたものだと教えたら、目をまるくして「なんで?なんで?」と。
  • それから光がきた。 - kananaka日和

    2010年12月9日14時33分。 くはっと声にならない声をあげ、カノジョはこのセカイで最初の光を見た。まだ像を結ばぬ瞳を全身の感覚器官で補って、確かに感じとっていた。このセカイの眩(まばゆ)さを、このセカイを充たす音の海を、このセカイに吹く乾いた風を、このセカイに蠢くものの気配を、そしてハハの胎内にいた時に想像もしなかったセカイが、ここに在ることを。 カノジョはもう一度、かはっと小さく咽せ、そうして小さく声をあげてみた。心許ない少しかすれた声で、初めて使う器官の感触を確かめるように。 ワタシはそれを遠くで聞いた。術中の失血量が影響し、血圧が降下し意識が朦朧としていた*1。無影燈の光の中をレーザーメスの白煙と肉を焦がす臭いが立ち、悪心と呼吸困難の中、吾子は苦しくはないかと案じつつも、水底に引き込まれるようにまぶたは重かった。 「そのまま寝ちゃっててもいいよ〜」 若い執刀医*2が、ベテラン看

    それから光がきた。 - kananaka日和
    pollyanna
    pollyanna 2011/01/18
    おめでとうございます! 光あふれる未来をお祈りしています。/私が最初にコドモにかけたことばは、「そうかー、こんな顔だったのかー、わはははは」でした……。
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