──「東京藝術大学がトップ」くらいの知識はありながらも、一般大学を卒業した者にとっては未知の世界である美術・芸術系大学。それらの大学や学生の特徴、そしてそのヒエラルキー構造まで、アーティストの卵たちが奏でるキャンパスライフの実態に迫る! 江戸末期に横浜に生まれ、東京帝国大学文学部を卒業、1889年(明治22)年に東京美術学校を開設した岡倉天心先生。 芸術を志す者がその第一歩を踏み出す場所として一般に想起されるのは、美術大学・芸術大学であろう。日本におけるその”最高学府”が、村上隆や会田誠から伊勢谷友介までを輩出した東京藝術大学(以下、東京藝大)であることも、多くの読者ならご存じかもしれない。しかし、それらの大学の入試がどのようなもので、入学後に学生たちは何を学ぶことができ、そして卒業後にはどんな進路が待ち構えているのか等々については、門外漢には未知の世界ではなかろうか。そこで本稿では、一般