「国民生活基礎調査」(2015年、厚生労働省)によると、いまの生活の状況について、苦しいと感じている人(「大変苦しい」と「やや苦しい」の合計)の割合は60.3%で、「普通」(35.9%)「ややゆとりがある」(3.2%)を大きく上回っています。同調査によると、1世帯当たりの平均所得金額は541.9万円となっていますが、平均所得を下回る世帯の割合が6割以上(61.2%)を占め、児童のいる世帯でも4割近く(38.6%)が平均以下となっており、苦しい生活を送っている世帯が多いことがわかります。 「家計の金融行動に関する世論調査」(2016年、金融広報中央委員会)だと、「金融資産がゼロの世帯」は、年間収入が「300〜500万円未満」で29.8%、「500〜750万円未満」で23.7%。意外なことに、「1000〜1200万円未満」という高給取りでも、2割以上(20.3%)が貯金ゼロという結果が出ていま