桜の花が散り、替わってツツジやサツキがピンクや紅色、白といった美しい色合いの花を咲かせる時季がやってきました。どちらも春から初夏を象徴する人気の高い花ですが、同じような色と姿形であることから“違いがよくわからない”という声を耳にします。 ツツジとサツキはどうやって見分けたらいいのか、またそれぞれの特徴などについて、公益財団法人日本花の会研究員の小山徹(こやま・とおる)さんに伺いました。 ゴールデンウィーク(GW)には全国各地で「つつじ祭り」が開かれるなど、ツツジはなじみ深い植物です。まず、ツツジはどんな植物なのかについて教えてください。 「ツツジはツツジ科ツツジ属の植物で、樹高50cm~2mの『低木』です。耐寒性と耐暑性はともに強く、4月から5月中旬にかけて開花します。 原産地は日本・中国を中心としたアジア東部ですが、現在流通・栽培されているツツジは、日本で自生する野生種をもとに品種改良さ