降って湧いたように、日中友好時代が到来した――。 今回の「日中友好」は、(1)日本の経済界、(2)中国の経済界、(3)安倍晋三政権、(4)習近平政権の4者4様の異なる「思惑」が、一致した結果と言える。以下、順に見ていこう。 (1)日本経済界の思惑 先週20日から26日まで、日中経済協会、経団連、日本商工会議所の合同訪中団250人あまりが、43回目にして史上最大規模の北京詣でを行った。そのメインイベントは、21日午後に人民大会堂で行われた李克強首相との面会だった。 李首相との面会は2年ぶりだったが、前回よりも友好ムードで、時事通信の報道によれば、榊原定征・経団連会長は、「一帯一路を含むグローバルな経済協力を進めることが、日中のウインウインの関係につながる」と強調した。 また、室岡正二・日中経済協会会長は、一帯一路構想に向けた日中協力の基盤をつくるため、インフラ整備などに関する共同研究体制の構