わたしには、数についての無感覚というか、いうならば、数量オンチみたいなところがあって、人に言えないような、はずかしい記憶がある。 ㅤㅤㅤㅤㅤㅤ 中学生のころ、東京―大阪間に旅客飛行機が飛んで、その時刻表が新聞にでていた。 それが、「2・30」と、所要時間が書いてあったのを、2分30秒だとばかり思っていて、友人のもの笑いになったことがある。 ㅤㅤㅤㅤㅤㅤ 小学校の5年生のとき、3キログラムのおもりの目方をあてるクイズがあって、そばにこれが1キロであるというおもりが置いてあった。 それを手ではかって、その感じと比較して、3キロの方をあてるのであった。 わたしはなんと大真面目で、100キロと書いてだした。 よく出題者の先生が怒らなかったものと思う。 自分でもどうして、実量3キロのものを、100キロなどと思ったのか、今もってわからない。 つまり、数というものが、わたしの生活の中にはいって来ない、そ
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