国保から墓場まで㊦イスラム系の土葬墓地をめぐっては地域住民との軋轢も生じている。 ㊥「安価」な移民 人生を丸ごと引き受ける覚悟はあるか 遺体に遺体を重ねる大分県日出町では、九州で初となる計画に水質汚濁や風評被害を理由に反対運動が起きた。計画地は名水で知られる湧き水の水源近くにあり、墓地の水が飲用水に流れ込む懸念があった。 町は世界保健機関(WHO)の報告書などを基に影響はないと説明したものの、計画地を近くの町有地に変更。昨年5月にイスラム教徒側と住民の間で合意が成立したが、今度は隣接市の一部住民が地下水の汚染を理由に反対した。 町は「手続き上は進めざるを得ない」として今年中にも全79区画が完成する見込みだが、すべての区画が埋まれば、遺体の上に重ねて土葬する可能性もあるという。 近くに住む町議(74)は「日本人は土葬とは縁遠くなり、正しい埋葬の仕方もよくわからない。将来的には何百体になるか分