不明の夫見つかる 「恋文大賞」受賞・気仙沼の菅原さん 遺体発見を聞き、訪れた知人から花を受け取る菅原文子さん つないだ手をすり抜け、津波にのまれた夫への思いをつづり、昨年の「恋文大賞を受賞した宮城県気仙沼市の酒店経営、菅原文子さん(63)の夫が、東日本大震災から1年3カ月を経て遺体で見つかった。文子さんは「やっと帰ってきてくれた。これからも家族の歴史を刻んでいきます」と話している。 夫の豊和さん=当時(62)=の遺体発見の知らせが入ったのは今月5日だった。同市本浜町の自宅兼店舗からわずか200メートルほどの建物の中。この時期、全身遺体が見つかることは珍しい。 長男豊樹さん(38)夫妻のコンビニエンスストア開店を3日後に控え、準備で忙しいさなか。家族みんなで気仙沼署に駆け付け、遺体の写真や着衣、免許証などから本人と確認した。「家族の人生の節目に見つかって本当によかった」と文子さん。 昨