モナという少女との会話をした翌日。 俺は街の中にある国立の図書館に来ていた。 「……うーん。この本にも無いかあ」 目的は二つ。 一つは悪魔が言っていた魔王と魔将星のこと。 もう一つはこれまた悪魔の使った魔法のこと。 アイツは魔術を低級な技と言っていた、だからもしかしたら本にでも残されているのかと思ったが、どこを見ても魔法の文字どころか魔王という単語すらない。 なにせ悪魔でさえ残っている文献はわずかだった。 「まあ、御伽噺に出てくるような奴だからな」 そう、相手はリリや、あのエレインですら御伽噺で知る存在。 その頂点ともなれば、文献はあっても無くても当たり前なのかもしれない。 それに今知ったからと言って、手を出せるわけでもないし。 その後、俺は図書館を後にした。 そして約束の三日後―――。 「はい。これ」 再びモナと会った俺は彼女から一本の剣を手渡された。 「いいのか? 俺言いたくないけど金