Close Up 激動する世界経済の流れに、日本も無縁ではいられない。政治・経済、企業・産業、社会の注目テーマをクローズアップし、独自の視点、切り口で「詳説」する。 バックナンバー一覧 史上最悪ともいわれるメキシコ湾の原油流出事故。開発を主導するBPの支払総額は400億ドルに達するとの見方もある。事故原因次第では、一部権益を持つ三井物産にも重い負担が課せられる。ただ、事故の影響は関係企業や地元住民にとどまらない。総合商社の資源投資のスタイルを転換させる可能性もあるという。 「メキシコ湾の原油流出事故で急落した三井物産株を、アジアの政府系ファンドが200億円規模で買った」。7月上旬、そう明かした商社関係者は、史上最悪ともいわれる流出事故に対する悲観論が、後退しつつあると指摘した。 悪夢の始まりは4月20日夜、米ルイジアナ州沖のメキシコ湾で、英石油メジャーのBPがオペレーター(操業主体)を務め