細田守監督は『おおかみこどもの雨と雪』上映時のインタビューで明言していた。おおかみこどもを育てた母親の花を、現代を舞台とした物語で描いた理想的な親だと。 【前編】日本アニメの担い手・細田守監督が語る「映画を作る意味」 | ORICON NEWS 子どもたちの主体性を尊重し、覚悟を持って受け止め、成長を見守っていく姿は、非婚や少子化が進む世の中とは逆行しているとも受け取れる。 「だからこそ、子育てをする親を描くのが面白いと思いました。ただし、昔の“産めよ増やせよ”の時代を舞台にして『昔はよかった』という作品ではなく、ちゃんと舞台を現代に据えて、社会や学校で起こるさまざまな問題点も踏まえたうえで、『親になる』という覚悟や、ある種の潔さを見せたいと思いました」と、チャレンジを明かす。 同じインタビューで、現実を描くことから逆行した理想とも明言している。 「今のアニメは登場人物がいかにリアルか?