今年は、東北地方日本海側の大雨や台風10号、能登の豪雨などの気象災害が日本列島を襲いました。そのほかにも、「観測史上初」「過去に経験したことがない」天気になることが多く、その要因として「地球温暖化の影響」が挙げられています。 近年の豪雨や強い台風、酷い暑さのような“極端な天気”は、本当に地球温暖化の影響といえるのでしょうか。極端現象(異常気象)の発生確率や気候変動との関連を研究する、東京大学大気海洋研究所気候システム研究系准教授の今田由紀子先生に教えていただきます。 地球規模の大きな変化「気候変動」の影響が、身近なところにも現れてきていると感じることが増えました。近年世界や日本で起きている極端な気象現象は、気象の専門家にとってもインパクトが強いといいます。 「昨年、日本平均気温や世界平均気温はともに過去の記録を大きく更新して1位の年となり、その異常さに世界の気候学者が驚き、事例分析を開始し