バカミスとは一体どんなジャンルなのでしょうか?その代表作は?伝統ある総合文芸サークル、ワセダミステリクラブが解説します! 突然ですが、「バカミス」とはなんでしょうか。改めて問われると非常に難しい質問です。端的に言ってしまえば「おバカなミステリー」ということになるのでしょう。 一口に「バカバカしい」といっても、そのバカバカしさを彩る要素はいくつもあります。例えば脱力感を誘うトリック、荒唐無稽で笑劇めいた世界観、型から外れすぎた予測不能のキャラクターたち……。受け取り方次第ではほとんどおふざけに思えるこれらの要素がパズルのように組み合わさり、最終的にはそれらのバカバカしさからは想像できないほど美しい1枚の絵=解答が完成する。それがバカミスなのです。 一つ注意しなければならないのは、バカミスは飽くまでもバカミスであって、「ユーモアミステリー」とは区別される点です。もちろん、その2つが同居している