就職活動の季節です。今回はリクルートスーツをまとった学生の皆さんに読んでいただきたい内容です。私は『ゲーム業界就職読本』という本の著者です。はじめて同書を書いたのは1991年のことです。まだ28歳の時でした。ソフトの情報はあっても、働く場所=業界としての情報は少ない。そのため、必死になってゲーム業界を解説した記憶があります。 当時と今は環境が違っています。 固まりつつあったゲーム業界を解説する必要性があったのが当時でした。ですが、今は学生の皆さんが持つゲーム業界の固定観念から、離れていただくことのほうが大切な時代です。この連載の表題にもありますから「未来」を意識して書いてみました。 もうひとつ、変化がありました。私が父親になったことです。 本稿をまとめるうえで迷いました。目の前にどこの学校の何学部の方が座っている、とわかっているならば、その皆さんのキャリアに適した内容をお伝えするこ