和食が国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されたことを受け、水産庁は学校給食での骨付き魚の普及に乗り出す。 煮魚や焼き魚は日本の伝統食だが、同庁の調査では、骨のある魚料理を「上手に食べられる」という小中学生は半数以下。子供の頃から魚を食べる習慣を付けることで、魚の消費を拡大させる狙いもある。 約130種類の魚介類が水揚げされる庄内浜に面した山形県酒田市。魚食が深く根付く同市でも、子供の“魚離れ”は深刻だ。 同市の小学校で給食に骨付きの魚が出るのは月1回程度。多くの児童は、サンマを見てもどこに箸を入れていいか分からないといい、給食を担当する市教委の佐々木和佳・調整主任は「ツナ缶や魚肉ソーセージだけが魚料理だと思っている子供がいる。骨付き魚の食べ方も指導しないといけない」と話す。