ずっと「誰かと会話してる風の独り言」を言っている男の人がいました。 かなり大きめのスクランブル交差点の歩行者信号が赤になっていまして、人がゴミのように寄り集まってるところに立ってたんです、俺が。 そしたらすぐ隣の、若干ヲタ風味をたくわえた30歳前後の男性が急に大きな声で「誰かと会話してる風の独り言」を話し始めまして。 「ああ、そうそう。うん、それでいい。いや全然大丈夫」とかって。 おまえ全然大丈夫じゃねえだろおいって話じゃないですか。俺はぎょっとしまして、その男性の方をまじまじと見たんです。そしたらなんのこたあない。ハンズフリーの携帯でしゃべってるだけだったんですね。小さいイヤホンが俺とは逆側の耳に差し込んであって、胸のあたりにこれまた小さいピンマイク的なものがついてて、じーっと見ないと携帯電話だとは気付かないわけです。 つーか、車運転してるわけでもないのに街中でハンズフリー携帯とか使うな