少子化をはじめ、先日発表された文部科学省による「卒業要件の厳格化」など、その価値が常に問われ続ける立場にある大学。いま何をするべきなのか。どの未来に進んでいくべきなのか。各大学が試行錯誤を凝らす中、國學院大學は全学生を対象にした調査を行った。学生、保護者、地域社会、そして企業が大学の対応に真剣な眼差しを注いでいるいまこそ、本気で変わっていくために。新たな変革への第一歩を取材した。 このままでは時代の変化に 対応していけない 自分たちは学生たちを、本当にわかっているのか。國學院大學の職員が疑問を抱いたのは一昨年のことだ。2000年以降、國學院大學では学生とのコミュニケーションにインターネットやメールを多用するようになった。学生はどこにいても大学行事や教室の変更、大学からのお知らせなどを確認できるようになった。利便性が向上した一方で、職員が学生と直接顔を合わせる機会は確実に減った。IT化によっ