前々回(第39回 劇場版『地球へ…』)も書いたように、『地球へ…』の原作について「思春期の物語」であり、劇場版を「青春物」だと感じた。そのように作品の印象は違っていたが、物語の流れについては、ほぼ同じものだと思っていた。 ただ、前述の恩地日出夫監督インタビューで「ただ、『キネマ旬報』のインタビューで竹宮さんが話しているけど、俺は人間にこだわってるわけね。やっぱり人類がどうなってくかという事に興味があって、ミュウも人間のひとつのかたちなのではないかという意識があった。竹宮君は感覚的にミュウのほうがいいと思っていて、人間がミュウという別の存在になってもいいんじゃないの、という考えがあった。その辺はちょっとズレがあったね」という発言があった。「キネマ旬報」の記事を見ると、確かに竹宮恵子がそのように語っている。劇場版は、原作よりもウェットになっているらしい。コンテが全部上がった段階で、違いを指摘し