前回(第239回 杉井ギサブローと『宮澤賢治 銀河鉄道の夜』)で触れた、杉井ギサブロー監督の監督としての個性についても、前々回(第238回 『宮澤賢治 銀河鉄道の夜』)で引用した「この人に話を聞きたい」で、本人にうかがっている。興味がある方は、バックナンバーをチェックするのもいいかもしれない。 『宮澤賢治 銀河鉄道の夜』について、もう少しだけ続ける。僕がこの作品について書いたのは、今回の一連の原稿が初めてで、書いてみて、自分がこの作品に思い入れがある事が分かった。この思い入れは『宇宙戦艦ヤマト』や『機動戦士ガンダム』に対するものとは、ずいぶん違う。 前々回に触れたように、自分にとって『宮澤賢治 銀河鉄道の夜』は、今ひとつ分からない作品だった。凄い作品である事は分かったけれど、どう凄いのかを自分の中で整理がつかず、モヤモヤしていた。前回の原稿を書いた後で思いついたのだけれど、僕はこの作品に凄