最近、『シルバー仮面』のDVDを観ている。私の世代の男子の多くは、ミラーマンとシルバー仮面という、日曜七時という同じ時間帯に放送されたうち、『ミラーマン』を選んだだろう。1971年1月に『宇宙猿人ゴリ』が始まって以来の第二次怪獣ブームは、一年をへずして、二作の競合という事態を生み、翌年四月には『ウルトラマンA』の裏番組に『変身忍者嵐』をやるという状況を招く。この場合ももちろん私は大多数と同じように『A』を観たわけだが、たぶんテレビ局的に、裏へぶつけろといった命令が下るのだろうが、観る側からすると迷惑である。何しろビデオもない当時で、テレビは一家に一台が普通だった。もう、どっちかを選ばなければならないのである。 あとになって「シルバー」は再放送で観たが、今回きちんと観てみて、渋いし、大人の鑑賞に堪えるドラマが、佐々木守、市川森一、上原正三らによって作られていると感じはしたが、わずか11話で「