「AKIRA」で描かれた“未来”が2019年です。まさか現実でも東京オリンピックが開催されることになるとは思いませんでした。他にも作品で描かれていることがシンクロしているようなところがあって、大友克洋さんはすごい人だとあらためて感じています。これまで何度かふれていますが、あらためて音響監督を担当した「AKIRA」を振り返ってみたいと思います。 大友さんとの関わりは、大友さんがキャラクターデザインを手がけた「幻魔大戦」(1983)からです。「AKIRA」がアニメになることをはじめて聞いたのは、当時、東京ムービー新社(現トムス・エンタテインメント)にいて、のちにテレコム(・アニメーションフィルム)の社長もやられた竹内孝次さんから一度会ってほしいと言われ、「実は大友さんの作品でこういうものをやるのだけれど」と聞いたのが最初だったと思います。その後、吉祥寺の喫茶店で大友さんと音の打ち合わせをしたと