札幌市の男性がブログに侮辱的なコメントを書き込まれたとして、「デフレの正体」の著者で、日本政策投資銀行地域振興グループ参事役の藻谷浩介氏(47)に60万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が21日、札幌地裁であり、石橋俊一裁判官は10万円の支払いを命じた。 男性がブログ上で「デフレの正体」を批評したことに対する藻谷氏の「早く死んで子供に財産を残せ」とした反論コメントが、名誉毀損に当たるかどうかが争われた。 判決理由で石橋裁判官は「コメントは学問上の論評を超え、ことさら男性を侮辱するもので不法行為を成立する」と指摘。藻谷氏側の「経済学的な論争で、名誉を傷つけられたことへの反論」とした主張を退けた。