FRB(米連邦準備制度理事会)議長のジャネット・イエレンを始め多数のエコノミストが、2008年以降の世界の経済危機はだいたいが「デレバレッジ」に絡んだものだと見ている。つまり、あらゆる地域の人々が一斉に負債を減らそうとしている、ということだ。 では、なぜデレバレッジが問題なのか。それは、「誰かの収入」は「誰かがおカネを使った結果」だからだ。私が使えば、それはあなたの収入になる。だから、全員が同時に支出を減らしたら、世界中の収入が減ることになる。 イエレンは2009年にこうも言った。「個人や企業にとっては、使い過ぎに慎重になることは賢明な行動なのかもしれない。実際、経済を普通の状態に戻すにはそれが欠かせない。しかしながら、慎重さは経済全体を苦しめることにもなる」 緊縮政策はまだ足りないのか? では、これまで経済を「普通の状態」に戻すという点で、どれほどの進歩があっただろうか。実は、まったくな
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