オタクにすらなれない人間は動物化するしかない!? 押井守監督が『GARM』、鈴木敏夫、『魔法少女まどか☆マギカ』を語る(2) 『押井言論2012-2015』を上梓した押井守監督へのインタビュー後編。5月に劇場公開される実写ファンタジー『GARM WARS』の話題から、さらに同作の日本語版をプロデュースする鈴木敏夫氏、『魔法少女まどか☆マギカ』の脚本家・虚淵玄氏との関係性へと話は広がった。 ―― 押井監督は「映画は観る人が何を期待するか次第」と言われました。最近、押井監督の作品群の中でカルト扱いされている『天使のたまご』(1985)を見直したんです。20代の頃はさっぱり理解できませんでしたが、年齢を重ねてから見直すと「あぁ、これはひとりのクリエーターの心象風景なんだな」とスッと理解できた。「卵=企画であり、卵を温めている少女は押井監督自身なんだな」と。映画って観る側の理解力や経験値も求められ