7月10日(日)に放送された第27回は、豊臣政権のターニングポイントの一つとなった、秀次事件への展開が扱われていました。今回、秀次事件をどう描くかにあたっては、最新の研究成果に基づいて、これまでとは異なる新しい描き方をしています。どのような結末になるのかは来週のお楽しみで、今回はそこへの過程を描いているものになります。 今回のなかで、真田信幸・信繁兄弟は、従五位下の位階に叙位され、相応の官職に任官されました。位階につくことを叙位、官職につくことを任官といっていました。とくに注目していただきたいのは、その叙任(叙位・任官の略)に際して、二人とも姓は「豊臣」になっていたことでしょう。 真田家の姓は、「滋野」でしたが、この豊臣時代に限っては、叙任にともなって「豊臣」に改められていました。これは秀吉の時代、武家の官位はすべて秀吉の差配によるものであり、豊臣氏の氏長者として、氏人を推薦するという体裁