「元」マイヨ・ジョーヌ候補たちはプライドをかけて走り、「現」マイヨ・ジョーヌは意地を見せ、もしかしたら「未来の」マイヨ・ジョーヌが攻撃を繰り出した。前でも後ろでも、コロンビア人たちが、まるで水を得た魚のように活き活きと山を駆け上がった。もちろん黄色いシャツは、いまだジュリアン・アラフィリップがしっかりと着込んでいる。 前方で繰り広げられたのは、プライドをかけた戦いだった。スタート直後から激しい飛び出し合戦が巻き起こり、1時間ほど後に、34人の勇者が前方へと進み出た。巨大な逃げ集団はまるで、どこかのグランツールの「メイン集団」と言っても差し支えないほど、豪華な顔ぶれが揃った。約3週間前のブリュッセルの開幕時にはスポットライトを浴びながら、思い通りの走りを実現できなかった選手たち。もしくはそんな選手を支えてきた強力なアシストたち。そんな彼らが、パリまでに残された数少ないチャンスでどうにか誇りを