本特集では、歯周病がいかに全身の健康度を下げていくかや、歯周病を改善していくために日々心がけたい歯磨きのポイントについてお伝えしてきたが、いざ実践しようとすると「電動歯ブラシは使ってもいいのか?」「洗口剤は、口の中の有用な菌まで殺してしまうのでは?」など、さまざまな疑問が浮かんでくるだろう。そこで最終回の今回は、国立長寿医療研究センター口腔疾患研究部部長の松下健二さんに、歯周病や歯のケアに関する素朴な疑問に一気に答えていただいた。
本特集では、歯周病がいかに全身の健康度を下げていくかや、歯周病を改善していくために日々心がけたい歯磨きのポイントについてお伝えしてきたが、いざ実践しようとすると「電動歯ブラシは使ってもいいのか?」「洗口剤は、口の中の有用な菌まで殺してしまうのでは?」など、さまざまな疑問が浮かんでくるだろう。そこで最終回の今回は、国立長寿医療研究センター口腔疾患研究部部長の松下健二さんに、歯周病や歯のケアに関する素朴な疑問に一気に答えていただいた。
私たちが日々楽しんでいるコーヒー。このコーヒーが、見えないところで私たちの健康を守ってくれているという驚きのエビデンスが続々と報告されている。その健康効果の核となるのが抗酸化成分のポリフェノールだ。総死亡リスクや脳卒中リスクを下げ、糖尿病を抑えるといったコーヒー研究の最新情報と、作用のメカニズムについて、ネスレ日本ウエルネスコミュニケーション室室長の福島洋一さんに聞いた。 コーヒーは最大のポリフェノール摂取源 気分をしゃきっとさせたいときや食後のリラックスタイムにコーヒーの味と香りが欠かせない、というコーヒー愛飲者は多いだろう。コーヒーに含まれる成分の中で、大きな役割を果たしているのがコーヒーポリフェノールとカフェインだ。カフェインはご存じのように覚醒作用や脂肪燃焼効果などが期待できる成分。そして、ポリフェノールは、活性酸素を消去する抗酸化作用を発揮する。中でも今回は、ポリフェノールに注目
第3回 「口から歯周病菌を減らし、出血を悪化させない」が歯磨きのポイント 2022/2/25 柳本操=ライター 健康寿命を縮めるさまざまな病気と密接に関わる歯周病。悪さをするのは、歯周病菌の塊であるプラークや歯石だ。プラークは排水溝のぬめり汚れと同じで、こすらなければ落とすことができない。「しかし、力を入れてゴシゴシこするなど間違った歯磨きをすると、出血し、全身に歯周病菌がめぐる『菌血症』を引き起こす原因になる」と、歯周病と加齢、病気の関係について研究する国立長寿医療研究センター口腔疾患研究部部長の松下健二さんは言う。今回は、歯周病の進行を止めるための正しい歯磨きノウハウを聞いていこう。洗口剤や歯磨き剤の選び方、ウイルス感染と口腔ケアの関係についても紹介する。
第1回 骨が溶けても気づかない。全身をめぐる「歯周病菌」の怖さを知ろう 2022/2/17 柳本操=ライター 歯を磨くときに少し出血する。疲れると歯肉が腫れる。歯がぐらつく……。このような状態を放置していないだろうか。これらは「歯周病」のサインだ。歯周病は、歯を失う最大の要因であるだけでなく、糖尿病や認知症、動脈硬化など健康寿命を縮める病気と強い関連があることが近年明らかになってきた。歯周病の怖さは、かなり状態が悪化するまでほぼ無症状の「沈黙の疾患」であることだ。一生涯、元気に噛(か)み、話すためにも歯の健康を維持したいもの。この特集では、歯周病がいかに厄介な病気であるか、予防のためにはどうすればいいかについて、国立長寿医療研究センター口腔疾患研究部部長の松下健二さんに聞く。
近年の研究から、「歯と口の中の状態は全身の健康と密接に関係する」ことが明らかになってきました。歯を1本でも多く残すことは全身の健康につながります。歯学博士の照山裕子さんに、歯と口のケアについて詳しく教わる本連載。歯のしくみを解説していただいた前回に続き、今回は歯を失う2大原因である「虫歯」「歯周病」のメカニズムとその対策の要である「フロス」の活用について詳しく聞いていきます。 虫歯や歯周病に深く関わるぬめり「バイオフィルム」 歯周病と虫歯に共通する原因がある。「バイオフィルム」だ。口の中に食べかすなどが残っていると、それが口の中の細菌が増える原因になる。その細菌同士が結びついて、簡単に取れなくなっているのが 「バイオフィルム」の正体だ。 「以前は歯についたぬめりのことを歯垢、あるいはプラークと呼んでいましたが、最近では、歯だけではなく歯ぐきの表面や舌の上など、口の中のさまざまな部分に発生す
人生100年時代、自分の歯をできるだけ長く、元気に保つにはどうすればいいのでしょうか。歯を毎日磨いていれば、それだけで大丈夫なのでしょうか。 最近では、歯と口の中の状態が全身の健康と密接に関係することが明らかになってきました。本連載では、歯学博士の照山裕子さんに、歯と口のケアについて詳しく教えていただきます。第1回は、歯のしくみと、歯を失う原因について聞きました。 日々のオーラルケアは不可欠。だが、虫歯や歯周病は気づかぬうちに進んでいる場合も。軽いうちに発見すれば、歯を失うことが防げる。だから痛くなってからではなく、歯の状態を定期的にチェックしよう。セルフケアとプロのチェック、この両輪が重要だ。 食べる、飲む、話すなど……「歯や口」は実に多くの重要な機能を持っている。なのに、定期的に体の健康診断を受けても、歯の健診に行く人は少ない。 最近、歯と口の中の状態が、全身の健康と密接なことが次々と
眼鏡をかけたままお風呂に入っていませんか? 眼鏡というのは多くの人がお世話になるものです。近視・老視(老眼)・乱視など、さまざまな場面で使う道具です。しかし、どういうふうにケアをしたらいいのか? 眼鏡を替えるタイミングは?…といった眼鏡の扱い方・メンテナンスのしかたをご存じの方はかなり少ないのが現状です。 まず、普段のケア次第で眼鏡は早く劣化してしまいます。「レンズが机の表面に当たるように置く」というのはもってのほかですが、そのほかについやりがちな間違いとして「眼鏡をかけてお風呂に入る」というものがあります。 眼鏡のフレームには熱によって変形しやすい性質があります。お風呂は温かいのでフレームの変形をきたしやすいだけでなく、レンズ表面のコーティングも悪くなってしまいます。とはいえ「お風呂に入るときも眼鏡がないと見にくい」という人もいると思います。そういうときは、以前使っていた古い眼鏡をお風呂
「今年こそ運動する!」と意気込んでも、長く続けるのはなかなか難しいもの。軽い運動を増やすだけでは効果は実感しにくく、かといってハードな運動にすると体がついていかず、三日坊主になりがちだ。そこでお勧めなのが、適度な運動強度があり、手軽に取り組める「インターバル速歩」だ。インターバル速歩は、「早歩き3分+普通歩き3分」を繰り返すウォーキング法のこと。本特集では、その健康効果を裏づける豊富なエビデンス(科学的根拠)と実践法を、3回にわたってじっくりご紹介する。ジム要らずのウォーキングで、目指すは体力年齢の「10歳若返り」だ。
生活習慣病を解消し、一生ものの体をつくるために知っておきたいことを解説する本連載。前回に続き、今回は糖尿病だけでなく、動脈硬化にもつながる「血糖値」を上げないための実践的なノウハウをお届けする。糖質が含まれているものを食べると必ず血糖値は上がるが、含まれている糖質の量が同じでも“食べ方”によって血糖値の上昇は低く抑えられるという。糖尿病の予防や、悪化防止のために、血糖値を上げにくい食事法を知っておこう。 こんにちは。大阪大学大学院で生活習慣病予防の研究をしている野口緑です。前回は健康診断で必ず調べる「空腹時血糖値」や「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」の意味について解説しました。 空腹時血糖値とは食後10時間以上たったときの、血液100cc(=1dL)中に含まれているブドウ糖の量です。特定健診の基準値は2ケタ(100mg/dL未満)で、126mg/dL以上になると糖尿病が疑われます。
ブルーティラピアの尾びれに寄生する扁形(へんけい)動物。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NATIONAL GEOGRAPHIC PHOTO ARK) 寄生虫と聞くと、ほとんどの人はぞっとするはずだ。自分から進んで寄生虫に体を差し出そうという人はまずいない。寄生虫を表す「parasite(パラサイト)」という英語の語源は、「並んで食べる」というギリシャ語だ。寄生虫と並んで食事をするのは、どう考えてもイケていない。 しかし、米国ワシントンD.C.にあるスミソニアン国立自然史博物館の進化生物学者ジミー・バーノット氏によれば、寄生は「大成功を収めた生命の形態」だ。その点で、寄生生物はもう少し尊重されてしかるべきかもしれない。 寄生という形態は、動物、植物、菌類、細菌、そしてウイルスまで、あらゆる生きものに行き渡っている。チスイコウモリや、小さなオスがメスと一体化して生殖す
第3回 血圧、血糖値を正常に保った上で、気をつけたい4つの生活習慣 2021/12/14 田村知子=ライター 生きている限り休みなく働き続ける心臓を健康に保ち続けるためには、どうすればいいのか。本特集では、がんにも匹敵するほど怖い病気「心不全」の知られざる実態や、早期発見のポイント、「息切れ・むくみ・だるさ」の3大症状の見極め方などを解説してきた。第3回は「心臓を守る生活習慣」をテーマに、心不全の予防や悪化防止に有効な日常生活での対策を紹介する。
FEATURES of THEMEテーマ別特集 年を取っても朝までぐっすり眠るための生活習慣 朝すっきりと目が覚めない。目が覚めても疲労感が残っている。夜眠ろうとしてもなかなか寝付けない。夜中にトイレで目が覚めてしまう。こうした睡眠に関する悩みは、年齢を重ねると増えてくる。そのメカニズムや対策を紹介しよう。 骨を強くして健康寿命を3年延ばす 必要な3つの栄養と3つの運動 丈夫な足腰を維持することは健康寿命の延伸につながる。足腰の維持には、十分な筋肉や滑らかに動く関節はもちろん、強い骨も欠かせない。どうしたら強い骨をつくれるのだろうか。本テーマ別特集では、骨を守り、強くするための3つの食事と3つの運動についてコンパクトに紹介していく。 男性特有の「前立腺肥大症」と「前立腺がん」は50代から急増! 男性特有の臓器である「前立腺」。年齢を重ねるほど前立腺のトラブルは増加し、前立腺肥大症を発症して
FEATURES of THEMEテーマ別特集 効率的な筋トレで「若々しい体」をキープする 年を重ねても運動機能や認知機能を維持し、健康寿命を延ばすためには、効果的な筋トレを行うことが重要だ。「抗重力筋」を効率よく鍛え、「筋肉と神経の連動」を意識し、負荷を適切に高めて筋肉量をキープしよう。 血糖値は「やや高め」のうちに手を打つ! 糖尿病には至らなくても、「血糖値が高め」の状態を放置すると、全身へのダメージが蓄積され、病気の可能性を高めることが近年分かってきた。血糖値を下げるには「やや高め」の段階から取り組むのが鉄則。ではどうすれば血糖値を下げることができるのだろうか。 しぶといLDLコレステロール しっかり下げる本当のコツ LDLコレステロール値が高いと心筋梗塞などのリスク因子である脂質異常症につながります。しかし、値が高くても無症状であり、運動しても値は下がりにくいのが、LDLコレステロ
免疫機能を高めるには、どんな運動をどのくらいすればいい? 今回は、運動が免疫機能にどのような影響を与えるのかを伺いたいと思います。清水先生はこれまで、アスリートの免疫や感染防御を主なテーマとして研究を進められてきました。 清水和弘さん(以下、敬称略) はい、私自身、柔道選手だったのですが、現役時代は風邪をひきやすくて悩んだこともあり、アスリートの体調管理や感染予防、免疫という研究分野に興味を持ちました。 アスリートが本番で高いパフォーマンスを発揮するためには日常の健康管理が重要ですね。今回は一連の研究で得られた知見から、一般の方の健康維持や免疫増強に役立つヒントを紹介したいと考えています。まず基本的なところから教えてください。一般的に「運動は免疫機能の増強に役立つ」と言われることが多いですが、実際にはどうなのでしょうか? 清水 そうですね。運動と免疫については世界中で研究が行われており、近
Scott Alexanderという有名ブロガー(cf. Slate Star Codex - Wikipedia)によるイベルメクチンのCovid-19への効果のメタ分析をタイラー・コーエンが推奨している。日本語記事では既にgigazineがその概要を紹介している。 そのブログでアレキサンダーは、イベルメクチンの効果に関する研究をまとめたサイトを次のように賞賛している。 Any deep dive into ivermectin has to start here: This is from ivmmeta.com, part of a sprawling empire of big professional-looking sites promoting unorthodox coronavirus treatments. I have no idea who runs it - th
患者が考える「視力」と医師が考える「視力」は違う よく「視力が悪くなったので眼鏡をかける」と言います。でも医師はそう言いません。一般には、眼鏡をかけない視力、つまり裸眼視力のことを「視力」と言いますが、眼科医は、眼鏡をかけた視力、つまりは矯正視力のことを「視力」と言います。なので、しばしば冒頭のケースのように、話がかみ合わないことが起こります。 特に問題となるのは手術のときです。白内障手術をすると視力が上がりますが、裸眼視力は上がらなくて矯正視力のみが上がるときがあります。例えば、もともと裸眼視力0.6、矯正視力0.6の人の白内障手術をするとします。白内障手術では、術後に遠くが見えるようにするか、それとも中間の距離か、手元か…という具合に、眼鏡を使わないで見える距離を選ぶことができます。すると、中にはもともと遠くが見えていたのに「中間や手元に合わせたい」と言う方がいます。 「実際に合わせる
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く