指導を受けている父親の山口徹さん(左)から試合前にアドバイスを受ける加琳さん=京都府大山崎町で2016年12月25日午前11時25分、倉沢仁志撮影 518グラムの超低出生体重児として生まれ、激しい運動を禁じられてきた和歌山市の小学2年、山口加琳(かりん)さん(8)が、フェンシングの公式大会に初出場した。気道確保のため7年以上喉につけてきた医療器具を9月に取り外すや、兄と姉の後を追ってクラブに入った。初勝利こそ逃したが、「次は勝ちたい」と意気込む。 小柄な少女が相手と向き合った。12月25日、京都府大山崎町の体育館であった大会のフルーレ小学1、2年生女子の部。「早く試合したい」と張り切っていた加琳さんだが、午前のリーグ戦では3連敗。マスクを取ると目に涙が浮かんでいた。それでも午後のトーナメント戦は、積極的に前に出て2ポイントを連取した。逆転され2ポイント差をつけられても1ポイント奪い返す。だ