「人権の法務省」でなぜ… 「部長は目をトロンとさせ、薄気味悪い表情で、私に向かって何度も『受刑者が君の裸を想像している』『マスターベーションをしているかもしれない』などの言葉を繰り返すのです。結局、私は退職を余儀なくさせられました…」 法務省で起こったあるセクハラ事件。真相を解明することもなく、女性に泣き寝入りを強いるようでは、「女性が活躍できる社会」など作れるはずがない。 女性の活躍推進を掲げる安倍政権は、2014年秋に「すべての女性が輝く社会づくり本部」を設置、安倍首相自らが本部長に就任した。そして、「隗(かい)より始めよ」とばかりに、まずは政府の女性国家公務員の採用を一層拡大し、積極的な登用を推進すると宣言。霞が関では30%の女性採用を目指すとして、同時に民間企業にも女性管理職の登用などを要請した。 しかし、「活用」という表現や数値目標を掲げることが、逆に女性蔑視に見えるとの批判が、