独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は19日、超電導を利用したネットワークシステムの動作実験に成功したと発表した。 今回発表したシステムは、NEDOと財団法人国際超電導産業技術研究センター(ISTEC)によって、ネットワーク関連機器の性能向上と消費電力の低減を目的として開発されたもの。ルータ用スイッチモジュールなどで、従来システムで利用される半導体のかわりに超電導デバイスを利用。超電導デバイスではSFQ素子を用いた演算回路を採用しており、半導体回路と異なる動作原理を持ちながらほぼ同様の配線が可能。また、基板上の電気抵抗が無いため、半導体の約100倍の演算能力を持ちながらも1,000分の1の消費電力で動作するという。 実験で使用する半導体デバイスには、-269度の極低温で動作するニオブ系低温超電導デバイスを採用しているため、極低温環境の構築に液体ヘリウムを使用する必要が