福島県本宮市の県家畜市場で行われている12日の競りで、県産牛1頭当たりの平均価格は、32万6237円と、前月より約5万円、前年同月より約10万円低くなる大幅下落となった。 競りは11、12の両日行われ、11日には、子牛319頭と成牛120頭が競りにかけられた。県の出荷自粛要請を受け、南相馬市産の成牛の競りが見送られた。 JA全農福島畜産部の助川栄太郎次長は「原発で値が下がり、南相馬の件で、さらに値が下がるだろう」と厳しい表情で話した。 二本松市の安斉久典さん(51)は、子牛2頭を出したが、2頭合わせて、例年より約20万円安い値しかつかなかった。「こういう状態が続けば、生活が成り立たなくなってしまう」と肩を落とした。