イヌと人間はどうやって共生してきのか。その歴史を解き明かしたクライブ・ウィン『イヌは愛である 「最良の友」の科学』(梅田智世訳、早川書房)が刊行された。ここでは、多くのイヌが、飼い主の窮地にはその安否を気にかけ、心配に思っているらしいことを示す実験をご紹介しよう。 人間の苦しみに対する反応を探る多くの研究では、イヌが人間を気にかけているのではないかと思わせる結果が得られている。少なくとも、人間が苦しんでいるように見えるときに、イヌ自身も感情的な反応を示すくらいには大切に思っているようだ。 しかし、心臓発作のふりをしたり本棚の下敷きになったりした人をイヌが助けないことを実証した実験は、一見すると、この結論と矛盾しているように思える。この相反する実験結果に、どうやって折りあいをつければいいのだろうか? 人間を助け、人間社会で暮らすイヌたち この表面上の矛盾を解消する方法のひとつが、実験室の外に
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