ブラックホールから噴き出すジェットのコンピューターシミュレーションの再現画像。中央で渦巻くガスの円盤から上下にジェットが噴き出している。らせん状に巻き付いているのは磁力線(国立天文台提供) 国立天文台と京都大の研究チームが、宇宙のブラックホールから高速で噴き出すガスの流れ(ジェット)を、コンピューターシミュレーションで再現することに成功し、25日発行の専門誌に発表した。 ブラックホールの巨大な重力や周辺のガスの密度、磁場などの条件を設定。スーパーコンピューターで約2週間、何が起こるかを計算させた結果、周辺のガスが渦を巻き、円盤となってブラックホールに引き込まれると同時に、円盤と垂直方向にジェットが噴き出す様子が再現された。ブラックホールのジェットは観測で確認されていたが、メカニズムは不明だった。