中学三年の卒業間際、私はひどく阿呆な結論を導き出してしまった。どれほどまでに阿呆であったかというと、華々しき高校生活の一年間が水泡に帰すくらいといえばいいだろう。一年間を棒に振り、絶望的な隘路へと迷い込んでしまった私は、いっそのことありのままの自分から目を背けずに、断固たる信念のもとこの隘路をひた突き進むことを決意する。しかし、人間万事塞翁が馬。ひょんなことから、とある部活動・『奉仕部』へ仮入部することになった私は、卑屈な魂を持った矮小な比企谷、才色兼備の美少女・雪ノ下さん、天真爛漫な乙女・由比ヶ浜さんと出会う。 私の八面六臂とも言うべき活躍で様々な依頼を解決してきた奉仕部であったが、職場見学の日を境に奉仕部内で確執が生まれてしまう。それはどうやら比企谷と由比ヶ浜さんに関わることなのだが……。 これは私が、奉仕部に仮入部し、正式に入部するまでの物語である。これを語ることはおそらく諸君の時間