情報の初出から数えて約12年の歳月を経て発売されたアクションRPG『仁王』。このゲームは「戦国死にゲー」という言葉で表現されることが多い。それは決して間違いではなく、「高難易度、かつ死んで覚えるパターン構築ゲーム」という形式で語られること自体を否定はしない。しかし、今作がシステム面で大きな影響を受けている『SOUL』シリーズ自体が、「死にゲー」という一種の様式としての代表作と捉えられている面からか、まるで『仁王』が戦国版『DARKSOULS』であるかのように言及されてしまうことには、多少の違和感を覚える。なぜなら、そもそも「高難易度で死んで覚えることが必要なゲーム」自体は、アクションゲームのフォーマットとして典型的ともいえるほど散見される形式であり、「死にゲー」というジャンル自体は『SOUL』シリーズの専売ではないからだ。 『仁王』を構成する遺伝子 実際の話、『仁王』と『SOUL』シリーズ