胸水の滲出性/漏出性の鑑別に使われる,Light’s criteria(ライトの基準)。40年以上前,この診断基準を生み出したライト氏は,当時まだ研修医だった。 若き研修医がなぜ,後に世界中で使われることになる診断基準を生み出すことができたのだろうか。本紙では,今なお現役で活躍するライト氏を招き,氏を「胸水診断の神様」と慕う皿谷氏,米国感染症専門医で,かつて皿谷氏の指導医であった青木氏との座談会を企画。ライトの基準を生んだ原動力や日本の研修医・指導医への教訓を聞いた。 皿谷 胸水の原因疾患を特定する上で,滲出性/漏出性の鑑別はとても重要な最初のステップです。「ライトの基準」は感度の高い診断基準として知られており(表),多くの病院で日常的に使われています。 このライトの基準はあまりにも有名なので,ライト先生はすでに亡くなった偉人であると勘違いしている人が多いと思います。呼吸器内科医の私ですら
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