最近のベンチャー業界では、以前より、買収(M&A)の案件が増加してきました。上場して資金力をつけたベンチャー企業が、買い手となってくれるケースも多く、やっと日本でもM&Aが本格的にExitとして意識されるようになってきたのではないかと思います。 M&Aが重視されるにしたがい、ベンチャー投資の領域でも、ExitとしてのM&Aが重視され、投資家側がドラッグ・アロング・ライトを要求するケースが増えてきたため、この点について解説したいと思っています。 ドラッグ・アロング・ライト(Drag Along Right)とは、対象会社の買収に関して、一定の要件(例えば、優先株主の総議決権の3分の2以上の承認)を満たした場合、他の株主に対して買収に応じるべきことを請求できる権利です。会社の支配権の移転という「買収」を強制する権利であるため、ある意味とても強力な権利です。「強制売却権」「売却請求権」「売渡請求