ジョーカー 【原題】Joker 2019年【米】 ゴッサム・シティは腐臭を放っていた。市の衛生局がストライキに突入し、街角にゴミが山積していたのだ。それは政治の機能不全の象徴だった。貧富の差は拡大し、困窮者は軽々しく暴力に手を染めた。何もかもが疲弊していた。貧しい道化師、アーサー・フレックの身辺にも不幸がまとわりついていた。脳の損傷から、緊張すると笑いの発作に襲われる。同居の母ペニーは心臓と精神を病み、虚実の曖昧な事を口走る。福祉予算が削減されて、ソーシャルワーカーのカウンセリングと向精神薬の処方も終わりだと告げられる。 ピエロ派遣プロダクションに所属し、商店の店じまいセールを宣伝していたアーサーの掲げる看板を、ストリートギャングの若者が戯れに奪って路地に誘い込み、看板を砕いて彼を袋叩きにした。契約不履行を責められて落ち込む彼に、同僚のランドルが拳銃を差し出した。これで身を守れと。しかしこ
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