過激な性描写のある漫画やアニメを「成人コーナー」に区分陳列し、十八歳未満に販売しないよう規制する東京都青少年健全育成条例改正案は十五日の都議会本会議で、民主と自民、公明の三会派による賛成多数で可決、成立した。創作活動の萎縮を懸念する漫画家や出版業界に配慮して、条例の慎重な運用を都に求める付帯決議をつけた。 発行・販売業者が自主的に区分陳列するよう求める規定は来年四月一日に、都が「不健全図書」に指定して区分陳列を義務付ける規定は同七月一日に施行される。 現行条例にも、青少年の性的感情を刺激する図書類への販売規制は盛られていた。しかし、性的刺激が必ずしも強くない図書類でも、強姦(ごうかん)や児童買春など違法な性行為が社会的に認められているかのように描いた作品があり、これらが一般書棚に陳列されているとして、都は懸念を強めていた。