同性愛や性同一性障害などのLGBT(性的少数者)らが生きやすい社会を目指す動きが大学で加速している。富山大の林夏生准教授(45)=国際関係論=は今月から気軽に語り合える場づくりを本格化した。地方の大学でのLGBTのサークル発足を促すイベントも東京で開かれ、今後は地方開催も検討されている。 (福岡範行) 富山大五福キャンパスの人文学部の研究室の扉にはソファを描いた紙が張り出される。ソファには虹にちなむ色が塗られ、「ダイバーシティーラウンジ富山」の文字も。どんな違いがあっても語り合える場所を願って付けた活動名で、人知れず思い悩む当事者たちに「相談に乗るよ」と伝える印だ。林さんや、人文学部教員五人が余裕のある時に掲示している。 「LGBTの人らは、目に見えない強烈な生きづらさを抱えている」。大学生時代からLGBTの知人がいた林さんは指摘する。同性愛の自分を認められなかったり、人間関係が変わる怖さ