7月の最終日と8月の初日、モハーヴェ砂漠にあるローマ帝国を模したカジノ&ホテルにて、地球最大規模の技術要員を擁する組織という何とも楽観的な紹介とともに、米国国家安全保障局(NSA)のキース・アレキサンダー(Keith Alexander)長官が基調講演に登壇しました。緊張が走る水曜の朝、長官のあからさまな迎合に野次を飛ばし、嘘つきとののしった参加者はわずか2人でした。抗議の声は、同氏が述べた内容にではなく、NSAが米国市民の通信データを見境なく監視している可能性に対してぶつけられたものです。NSA長官はというと、効果があったかどうかは分かりませんが、同局には監視するだけの能力はあっても、そんな広範なデータ収集を遂行する権限はないと主張しました。政府高官たちはこれまで、米国民や国会に監視の件を完全否定してきました。そんな彼らは皮肉にもNSAに意図的かつ継続的に監視権限を与えていたわけです。
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